親知らずを一本抜いた。
ほんの20分位で終わった。
思えば歯医者は30年振り。共に色々噛み砕いた一本の歯。くいしばり続けた1番奥の奴。よく頑張ったなって、抜かれたそいつを感慨深く眺めた。人生沢山の些細な踏ん張りを金と力に換え続け、そして少しづつ切り売り、換金して生きながらえる。歳を取れば取るだけ汗は出なくなる。
だからこそ代謝が活発な若い時代に汗をかく。その汗はいずれ換金価値に変わる。小さく切り崩していく。この親知らずもきっとそのパーツの一つ。
持って帰る?と聞かれたんで勿論、
捨てといてください。
と答えた。
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